オスグッド・シュラッター病について詳しく解説します。 その2
2022年04月25日
「オスグッド」がなぜ成長期に起こるのか・・・
①膝(脛骨粗面)の発達過程で
脛骨(すねの骨)の膝側(骨端部)が前方へ発達し、
脛骨粗面部の2次性骨化核(骨の元みたいなもの)が出現します(10~11歳頃)
その後、脛骨の骨端と癒合します(13~15歳)
*この頃に脛骨粗面の強度は上がると言われています!
18歳頃にはその骨端線は閉鎖されます。
この10~11歳の頃の脛骨粗面部は軟骨や骨化核で作られている時期の為
力学的に弱い部位です。
その時期にダッシュやストップ・ジャンプ動作を繰り返すことによって
膝蓋靭帯に引っ張られ脛骨粗面に炎症を起こします。
②小学校高学年~中学生になると
身長がぐんぐん伸び骨の成長に伴って筋肉(大腿四頭筋)の柔軟性が低下します。
競技に特化した練習メニューが中心となり、練習量も増える時期です
練習量が増えることによって、大腿四頭筋の柔軟性が低下し
膝蓋靭帯の引っ張る力も増強します。
③骨盤の動きと重心の位置
骨盤が後ろに倒れると前モモ(大腿四頭筋)の筋肉は引っ張られ
膝蓋靭帯を引っ張ります。
同様に、重心が後ろにあると大腿四頭筋は引っ張られます。
また、ふくらはぎの筋肉の柔軟性が低下していると
前重心・前傾に制限がかかり、ダッシュ時、キック時などが
後ろ重心となってしまいます
上記のものが全てではありませんが
「オスグッド」になる原因の「膝蓋靭帯のけん引力」を増強させる要因となります。
次回は、筋肉の柔軟性のチェックの仕方
「オスグッド」に似ている疾患について書きます。
07時45分