オスグッド・シュラッター病について詳しく解説します。 その4
2022年04月30日
「オスグッド」に類似する、膝前面の痛み
オスグッドシュラッターは脛骨粗面の炎症と書きましたが、
その近くで痛みが出る疾患があります。
①膝蓋下脂肪体炎
本来膝の屈伸運動の際に膝蓋下脂肪体はスライムのように形態を変化させ、
摩擦の軽減や滑りやすさを向上させています。
その膝蓋骨の下にある脂肪体の柔軟性が低下し、動きが固くなっている際に
炎症を起こす疾患です。
②膝蓋靭帯炎
脛骨粗面に付着する膝蓋靭帯で使いすぎや強いけん引力が加わることによって
傷がつき炎症を起こします。
③鵞足炎(がそくえん)
脛骨粗面の内側に「鵞足(がちょうの足のように腱がくっついている)」と呼ばれる
モモの3つの筋肉の腱が付着している部分があり、
その筋肉の引っ張る力によって付着部の「鵞足」部に炎症が起こる疾患です。
その他に、有痛性分裂膝蓋骨・外傷性の靭帯・軟部組織損傷などがあります。
07時30分
オスグッド・シュラッター病について詳しく解説します。 その3
2022年04月28日
では、柔軟性のチェックのやり方
①大腿四頭筋(前モモの筋肉)
うつ伏せに寝かせて、足首の辺りを持ち
かかとをお尻に近づけるように膝を曲げていきます。
この時にお尻とかかとがくっつけばOK。つかずに離れている時はどのくらい離れているか
をチェックします。
*注意*
①痛みが出たら無理はさせない!!
②お尻が浮いたり、股関節で逃げていないかチェックしてください
上記の状態になったら曲げている膝を緩め逃げないところでチェックしてください。
理想はお尻とかかとがくっつく事です。
②下腿三頭筋(ふくらはぎの筋肉)
立っている状態で、
両方の足と膝をくっつけた状態でかかとが浮かないようにしゃがみ込みます。
かかとがついたまましゃがみ込みが出来たら、
そのまま手を前に(重心を前に)、手を後ろで組む(重心を前に)
この時に、かかとが浮いてしまったり、バランスを崩して後ろにひっくり返ってしまった
場合は、下腿三頭筋の柔軟性がない状態と判断します。
これは下腿三頭筋の柔軟性低下によって足首が反らない状態になっています。
*注意*
①しゃがみ込みの時に痛みが出たら無理はさせない!!
②足首の反らす可動域は下腿三頭筋だけが原因ではありませんが、
目安の一つとなります。
③ハムストリング(モモ裏の筋肉)
立っている状態で、体前屈を行います。(立位体前屈)
この際に手が床につくかどうか
これが指標となります。理想は手の平がつくことです。←わたしはつきません!
そもそも床を触れない方は要注意でストレッチをしっかり行いましょう。
*注意*
ハムストリングの柔軟性だけでなく、骨盤の動き(前傾)・下腿三頭筋の柔軟性も
必要となります。
上記の筋肉の柔軟性・骨盤の動き(前傾)が、オスグッドになりやすい要因となります。
ストレッチのやり方、どこを重点的にストレッチしたらいいの?
どこの筋力を強化したらいい?
などお気軽にご相談ください。
07時30分
実体験!!
2022年04月27日
本日、お休みせず通常通り診療しております。
事件です!!
昨日の仕事中に・・・
「グキッ」っと・・・
絶賛「ぎっくり腰」中です。
当時の状況
PM7:30ごろ 椅子に座っていて立ち上がった際に「グキッ」「ピキッ」?
となり変な汗が・・・
翌朝、寝返り?をした時痛みでびっくりして目が覚めました。
これぞ「魔女の一撃」。今回はリトルウィッチ?だったのか
動けないほどではないのですが動くと痛みと重たさがあります。
前かがみ・腰を反らす・靴下をはく・ひねる・歩く
などの痛みがあります。
痛みの場所は右の仙腸関節(腰の下の方)です。
現在は、腰の痛い方の気持ちを体験中です☆
今回は治療(セルフ)・ストレッチ(セルフ)などは行わず
日常生活(仕事柄、基本前かがみです)
の不便さ・どのくらいで痛みが減るか・なくなるかを体験していきます!
こんな状態ですが結構楽しく、発見が多いです。
この体験・発見が治療に活かされるよう、実験台になり色々やってみます。
詳しい体験談は、直接聞いてください!
07時50分
オスグッド・シュラッター病について詳しく解説します。 その2
2022年04月25日
「オスグッド」がなぜ成長期に起こるのか・・・
①膝(脛骨粗面)の発達過程で
脛骨(すねの骨)の膝側(骨端部)が前方へ発達し、
脛骨粗面部の2次性骨化核(骨の元みたいなもの)が出現します(10~11歳頃)
その後、脛骨の骨端と癒合します(13~15歳)
*この頃に脛骨粗面の強度は上がると言われています!
18歳頃にはその骨端線は閉鎖されます。
この10~11歳の頃の脛骨粗面部は軟骨や骨化核で作られている時期の為
力学的に弱い部位です。
その時期にダッシュやストップ・ジャンプ動作を繰り返すことによって
膝蓋靭帯に引っ張られ脛骨粗面に炎症を起こします。
②小学校高学年~中学生になると
身長がぐんぐん伸び骨の成長に伴って筋肉(大腿四頭筋)の柔軟性が低下します。
競技に特化した練習メニューが中心となり、練習量も増える時期です
練習量が増えることによって、大腿四頭筋の柔軟性が低下し
膝蓋靭帯の引っ張る力も増強します。
③骨盤の動きと重心の位置
骨盤が後ろに倒れると前モモ(大腿四頭筋)の筋肉は引っ張られ
膝蓋靭帯を引っ張ります。
同様に、重心が後ろにあると大腿四頭筋は引っ張られます。
また、ふくらはぎの筋肉の柔軟性が低下していると
前重心・前傾に制限がかかり、ダッシュ時、キック時などが
後ろ重心となってしまいます
上記のものが全てではありませんが
「オスグッド」になる原因の「膝蓋靭帯のけん引力」を増強させる要因となります。
次回は、筋肉の柔軟性のチェックの仕方
「オスグッド」に似ている疾患について書きます。
07時45分
オスグッド・シュラッター病について詳しく解説します。 その1
2022年04月22日
「成長痛」??いえ!!「成長障害」です!
成長期の子供によく聞く「オスグッド」
まず「オスグッド」ってよく聞くけど、なに?
なんでなるの?
これについて書いていきます。
①場所
まず「膝」を触ります。その触った骨が「膝蓋骨(お皿)」です。
その膝蓋骨をすね(下)の方に降りていくとすぐに「膝蓋靭帯(しつがいじんたい)」
と呼ばれる靭帯が存在し、その下(膝蓋靭帯の付着部)が「脛骨粗面(けいこつそめん)」
と呼ばれ、その「脛骨粗面」に炎症を起こした状態です。
*子供の「膝」の痛みは、オスグッドだけでなく
膝蓋靭帯での炎症・膝蓋下脂肪体の炎症・膝蓋骨に起こる有痛性分裂膝蓋骨
など「オスグッド」と近い部分で痛みを生じるものもあります。
②なぜ起こるか
「脛骨粗面」に付着している、「膝蓋靭帯」に引っ張られるストレスが
主な原因となります。
(ジャンプ・ダッシュ・ストップ など)
前モモの筋肉で大腿四頭筋と呼ばれる筋肉があり、
その筋肉を収縮させた際に、「膝蓋靭帯」が引っ張られることにより、引き起こされます。
上記に挙げた、ジャンプやダッシュ・急なストップ動作で筋肉の収縮が起こり
患部に急激な引っ張られる力が加わります。
こういった動作を行うことの多い
サッカー・バレーボール・バスケットボール・陸上・バドミントン
などのスポーツをしている方に多いと言われています。
なぜ、成長期の子供に起こるの?
予防するにはどうしたらいいの?
このことについては次回書かせていただきます。
詳しくはスタッフまでお問い合わせください。
07時40分